がん治療のコスパについて

みなさん、こんにちは。

髙島クリニック院長の髙島正広(たかしま まさひろ)です。

今日は「保険診療と保険外診療のがん治療のコスパについて」についてお話しします。

 

前回、保険診療と保険外診療について線引きするのは変だよという僕の持論をお話ししました。

美容医療にはお金をかけられても、がん治療にはお金をかけたくないと言うと、アベコベな理屈に聞こえますが、実際は「保険がきく治療があるのになんでわざわざ大金をはたいて治療するんや!」という気持ちや、「命は惜しいが、保険でまかなえるならそれにこしたことないから、まず保険診療でなんとかしてみよう…」という考えがあることも十分理解していますよ。

実際にそんな患者さんが多いのですが、損をしないでもらいたいので、今日はがん治療の費用対効果について自分の考えをお話ししときます…

 

まず、保険診療の費用について…

みなさんは抗がん剤治療にかかる費用がどれくらいか、知っていますか?

国民皆保険がありますから、みなさんの負担は3割(ないし1割)ですので、たとえ100万円の治療でも、30万円(10万円)しか払わなくていいのです。

安く済んだ気持ちになりますね。

でも実際は、保険料として何年も掛け金を払い続けているんですけどね。

それを除いて、保険診療のがん治療は部位やステージ、投薬の種類によって金額は変わりますが、みなさんが最初に病院に支払う額は平均で50万~100万円前後といったところでしょうか。

 

次に、保険外診療の費用について…

いわゆる先進医療と呼ばれる治療にかかる費用は、みなさんご存じの通り高額です!

だいたいみなさん200万~300万円くらいの費用をかけて治療をします。

費用だけでみると、保険外診療は高額に感じますね。

 

保険診療は昔からの「標準治療」だし、安く済むし、安心ですか?

保険外診療は新しい治療だから高いし、効果があるのか不安ですか?

僕は、「保険診療は確実で安心、保険外診療は賭けだ」とは一切思えません。

 

保険診療の治療の中で、「抗がん剤」がありますね。

これ、どんな基準で投与されるか知っていますか?

マニュアルがあるんですよね。

「このがんの時は、コレとコレとコレ、アカンかったら、次のコレとコレ試してみることー」って書いてます。

また詳しく書きますけど、「がん」ってそんなシンプルなもんちゃいますよー

この人にはこの治療がいいって判断してあげないと…マニュアル通りにいかないことが多いから、「抗がん剤が効かない人」が出てくるわけです。

抗がん剤が効かないと、次々高価な抗がん剤を投与されます。途中でやめられないのでね。

安くつくか、つかないかは、今のところ「賭け」としか言えません。

そうこうしているうちに、がん細胞は「ストレス耐性」というのができます。

抗がん剤に耐えられるヤツが出現してくるということです。

これがやっかい!!

でも、マニュアルなんで仕方がないですね。順番通りにやらないと。

 

「抗がん剤は効果が出るものに、いかに早く当たるかです!」って堂々と言われると、「そうか、いろいろ試さないといけないものなんだな…」って思ってしまいますよね。

でもそれってどうなんでしょうか…?

「標準治療だから!」「厚労省が認めているから!」

だから、博打打って下さいね。って聞こえるのは僕だけですかね。

僕は併用療法を希望される方には投与する抗がん剤の種類を聞いて、その上で最適な治療方針を組み立ててます。がんの専門医で構成されたキャンサーボードに出してね。

だって、がんにも個性があるから。

大病院では保険診療、こちら側では自費治療。。

 

ただ、一番やってほしくないのは、保険診療で散々治療をした後に、手の施しようがありませんと言われてから保険外診療に何百万も持ってやってくることです。

保険外でも治療できるのなら、保険診療を受ける前に診せに来てくれたらいいのに!と、とても残念に思います。

みなさん順番が逆なんですよね。本当にもったいない。

まず可能性の有無だけでも確認しにきてください。

必要最低限の治療でなんとでもなるうちに…

取り返しのつかないことだけは避けてもらいたい。手遅れと言われるのは「仕方のないこと」ではありませんよ。

 

こんな対比表を作ってみました。

blog2016010-1

どうですか?

なかなか驚きの内容ではないですか?

「治験なしの抗がん剤は使っていいけど、先端医療は治験があってもまだ認めてないから使っちゃダメ」らしいです。

「再発予防」は当然「予防」なので、保険ききませんから自ずと保険外診療になります。

抗がん剤治療が始まると働くことが難しくなりますので、収支のバランスが大きく崩れます。

 

詳しくはまた後日お話ししますが、これだけは覚えておいてください。

保険外診療の先端医療は、保険診療の治療と比べて体への負担が少ないのです。

先端医療の代表である「遺伝子治療や免疫治療」を行うことで、抗がん剤や放射線の量が少なくて済みます。少ない量でも効果が期待できるのです。

また、重粒子線治療の場合は、みなさん治療のあとにゴルフを楽しまれたりと全く変わらない日常生活を送っている方もいます。

 

がん治療のデメリットは「お金がかかるのに、働けなくなること」です。

患者を苦しめているのは、がん細胞だけではないのです。

家計の収支のバランスが崩れるということは、これまで計画していたことが成り立たなくなるということです。

でも、がんになったからといっていくらでもお金を出せる人は少ないですね。

それでも先端医療が選ばれる理由はなんでしょうか?

単純にその人が「お金が潤沢にあるから」ではありません。

コスパがいいからですよね。

「生きる」という目的のために、何を取捨選択するかは、あなたの考えるQ.O.L次第です。

 

みなさんには、是非備えて欲しいと思います。民間の保険会社でがんと診断された時点でまとまった保険料がおりるものもあります。個人の積み立てもできます。

助かる命に自分で制限をかけないでください。

 

今日の内容も関係各所から色々と怒られそうなのでこの辺でやめます。

(怒られてばっかり…でも、知ってほしい事実です)

また今度、僕が思うコスパのいい先端医療をご紹介しますね!

お楽しみに!

 

 

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